(睡眠の役割)
私たちは1日の約1/3~1/4を睡眠に費やし、睡眠は体の疲れを取るために必要です。さらに重要になるのは脳を休めることです。その他1日の活動で蓄積されたストレスを消去する、成長や代謝などに関わるホルモンを分泌する、免疫力を高めるなど・・・。
睡眠中は、私たちの体が昼間に受けた細胞のダメージのメンテナンスも毎日こまめに行っています。睡眠は私たちの「健康」と「病気の予防」のカギを握っています。

(加齢とともに変化する睡眠の実態)
加齢に伴い睡眠の時間と質の変化は、誰しもが避けることができません。

加齢とともに変化する睡眠の実態(オリジナル)
(厚生労働省ホームページより引用)

※レム睡眠-身体の休息であり、体は眠っているが大脳は休んでいない。
※ノンレム睡眠-脳の休息であり、昼間に酷使した大脳は休んでいる。

ノンレム睡眠が表れたあと、約90分でレム睡眠が表れ、一晩のうちに「ノンレム睡眠→レム睡眠」が4~5回ほど繰り返されます。眠り始めの深いノンレム睡眠(徐波睡眠)は、成長ホルモンが最も多く分泌されます。

“『最初の90分』さえ質が良ければ、残りの睡眠も比例して良質となる”(「スタンフォード式最高の睡眠」 著者:西野精治より引用)

成長ホルモンは成長に関わるホルモンですが、大人にとっては体のメンテナンスを行うホルモンであり、若さの維持にも役立ちます。

“夜眠らないでいると、その間は成長ホルモンの分泌は高まりませんが、朝になってから眠っても、眠ったときに成長ホルモンが高まります”(「睡眠のなぜ?に答える本」 監修:大川匡子、高橋清久より引用)

ノンレム睡眠の推移
(厚生労働省ホームページより引用)

成長ホルモンを分泌する深いノンレム睡眠は加齢とともに減少します。

(厚生労働省・睡眠12箇条)
2014年、厚生労働省は睡眠の重要性について普及啓発を一層推進する目的で「健康づくりのための睡眠指針2014~睡眠12箇条~」を発表しています。“質の良い睡眠がからだとこころの健康の基本であり、睡眠不足や不眠を解決することで、生活習慣病の発症を予防できる”とあります。