(自律神経のバランスを整える)
ストレス社会の中で生活する私たちは、浅い胸式呼吸が習慣化しています。更に知らず知らずのうちに緊張する不随意の緊張が蓄積し、交感神経が過剰な生活になっています。
そこで、リラックスしている時の複式呼吸を回復させること、不随意の緊張を緩めることにより、副交感神経を優位にすることが大切になります。
“副交感神経とは、安らかな睡眠にいざなってくれる「熟睡スイッチ」でもある”(「自律神経の名医が実践する『寝入りが9割』の睡眠技術」著者:小林弘幸より引用)。
※自律神経は私たちの生命活動の根幹を支え、全身の臓器・血管などをコントロールしています。自律神経には交感神経と副交感神経があり、アクセルとブレーキのような働きをします。パワフルな行動には交感神経が優位に働き、リラックスしているときや眠っているときには副交感神経が優位になります。
(睡眠に対する意識を変える)
寝ることにより今日1日の疲れを癒し、体のメンテンスを行うことができる素晴らしい時間を迎えることに“感謝の気持ち”を持つことが大切であり、それを自分に言い聞かせることにより、睡眠に対する意識を変えることもできます。更に口角を上げて微笑むことにより、副交感神経が高まります。
(ライフスタイルの見直し)
私たちは、朝の光と朝食によって体内時計がリセットされ、交感神経が高まり、活発な行動ができます。そして、夕方になると、交感神経に変わり副交感神経が優位になり、眠りのホルモンとも呼ばれるメラトニンが体内時計に働きかけて、覚醒から睡眠(休息モード)に切り替えます。そして、真夜中にメラトニンの分泌がピークになり、深い眠りに入ることができます。私たちはこの「体内時計」のリズムに合わせて生活することを心掛けなければならない。
(起床時間)
体内時計を正確に保ち、規則正しい睡眠生活を維持するためには、決まった時刻に起きることが重要になります。厚生労働省の睡眠12箇条では、「眠くなってから寝床に入り、起きる時間は遅らせない」とあります。
(快眠習慣)
厚生労働省の睡眠12箇条では、「スムーズに入眠するためにはリラックスすることが大切であり、個人にあったリラックスできる方法を見つける・工夫することが重要である」と、リラックスできる方法を紹介します。
①入浴
就寝1~2時間位前に、40度程度のお湯に20分程入浴することが望ましい。
②呼吸法
リラックスしている時の複式呼吸は手軽に実践できる呼吸法です。腹式呼吸は鼻から息を吸い込み、一旦止め、口から大きく息を吐き出す呼吸法です。
③筋弛緩法
寝る前に筋弛緩法を実践することは効果的であり、筋肉の緊張と弛緩は短時間で副交感神経の働きを高めてくれます。
④足裏リラクゼーション
足裏の反射ポイントを刺激することにより、こころとカラダをリラックスさせることで、質の高い睡眠を得ることをサポートします。
⑤アロマテラピー
自然の香りのエッセンスを使い、こころとカラダのバランスを整えます。更に睡眠を誘う効果があります。ラベンダーの薬理作用は確認されています。その他オレンジ、グレープフルーツ、ティートゥリー等は心身をリラックスさせることが報告されています。
⑥アイマスク
私たちは目を酷使する環境で生活し、目や周辺の筋肉が疲労し、血行が悪くなっています。また、目の周辺は自律神経の切り替えスイッチがあります。目と目の周辺はカラダ全体から見たらごく一部に過ぎませんが、ケアすることは大きな効果があります。アイマスクで視界を暗くすることにより、副交感神経の働きを高めることが報告されています。